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紫外線対策の基本|そもそも紫外線とは?

紫外線対策の基本|そもそも紫外線とは?

紫外線(UV: Ultraviolet Radiation)とは、太陽から放出される電磁波の一種で、可視光線よりも短い波長を持ちます。地球に到達する太陽光の一部を構成しており、生態系や気候に影響を与える重要な要素です。

紫外線はビタミンDの生成を促進し、骨の健康を支える重要な役割を果たします。一方で、紫外線を過度に浴びると皮膚がん、早期老化、目の損傷(白内障など)、免疫系の抑制など、健康上のリスクが高まります。

当記事では、紫外線対策の基本について分かりやすく解説します。

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

 

そもそも紫外線とは?肌に与える影響と対策の必要性

紫外線(UV)は、太陽から放射される電磁波の一種です。可視光線よりも波長が短く、X線よりも波長が長い領域に位置します。紫外線は波長の範囲によって、UV-A、UV-B、UV-Cの3つのカテゴリに分類されます。

人体に対する紫外線の影響は波長によって異なり、国際的にはUVインデックスという指標が用いられています。紫外線は皮膚がんや目の病気などの健康リスクを高めるため、日ごろから適切な対策が大切です。

 

UV-A

UV-Aは紫外線の中で最も長い波長を持ち、太陽からの日射の割合の数%を占めています。地球の大気圏を容易に通過するため、肌に最も多く影響を与える紫外線です。

UV-Aは、長期的な皮膚の老化やしわの原因となります。皮膚がんのリスクを高める可能性もありますが、UV-Bに比べるとそのリスクは低いとされています。

 

UV-B

UV-Bは中程度の波長を持ち、太陽からの日射の0.1%程度です。大気圏のオゾン層によって一部が吸収されますが、地表に到達するUV-Bは皮膚に影響を与え、日焼けを引き起こします。

日焼け、皮膚の赤み、腫れなどの短期的な影響のほか、皮膚がんのリスクを高める主要因です。一方で、UV-BはビタミンDの生成を促進するため、適度な露出は健康面で必要です。

 

UV-C

UV-Cは紫外線の中で最も短い波長を持ち、そのほとんどは地球のオゾン層によって吸収されるため、自然界では地表に到達しません。

強力な殺菌作用があり、水の浄化や空気の清浄、医療器具の滅菌などに利用されます。しかし、生物に対しては非常に有害で、皮膚や目に対する短時間の露出でも深刻な損傷を引き起こす可能性があります。

 

紫外線対策の基本

紫外線によるダメージから身を守るためには、日々の対策が欠かせません。ここでは、紫外線対策の基本となる3つのポイントを、環境省の紫外線環境保健マニュアルに基づいて解説します。

参考:環境省「紫外線環境保健マニュアル2008」

 

日焼け止めを使う

日焼け止めの使用は、紫外線から肌を守る基本的な手段です。衣類でカバーできない顔や手などの露出部位には、大人だけでなく子どもも効果的に使用することが推奨されます。乳児には直接の日焼け止めの使用を避け、紫外線の強い時間帯の外出を控えるか、適切なカバーをすることで対策を取りましょう。

日焼け止め製品は液体、クリーム、乳液、スプレー、シートと多様な種類があり、使用する際には肌への配慮が必要です。紫外線防止剤としては、紫外線散乱剤(無機系)と紫外線吸収剤(有機系)があり、製品によってはこれらが組み合わされています。散乱剤は白浮きすることがありますが、アレルギー反応のリスクは低いです。一方、吸収剤は肌に透明感を与えるものの、まれにアレルギーを引き起こすことがあります。

敏感肌や子ども用の製品は、しばしば散乱剤のみを含む「紫外線吸収剤フリー」の表示があります。

 

日陰を使う

直射日光に長時間晒されることは、皮膚の早期老化や皮膚がんのリスクを高める主因となります。日陰にいるときは、太陽から直接放射される紫外線を避けることが可能です。一方で、空からの拡散反射や地面、建物、水面などからの反射による紫外線の影響は少なからずあることを念頭に置いておきましょう。したがって、完全な紫外線予防とは言えませんが、それでも紫外線によるダメージを大幅に減少させられます。

特に紫外線指数が高い日中の時間帯(おおよそ午前10時から午後4時まで)に外出する際は、建物の影や大きな木の下など、日陰を見つけるように心がけると良いでしょう。また、日陰だけに頼るのではなく、日焼け止めの使用、長袖の着用、帽子やサングラスの利用など、他の紫外線対策と組み合わせることが最も効果的です。

 

紫外線の強い時間帯の外出を避ける

紫外線の強い時間帯に外出を避けることで、直接的な紫外線曝露を減らせます。

太陽の紫外線強度は1日の中で変動し、地域や季節によって多少異なるものの、基本的には午前10時から午後4時の時間帯に強くなります。より厳密に言うと、太陽光が地表に垂直に近くなると紫外線の強度が増加するため、太陽が最も高くなるときに、紫外線も最も強くなります。また、季節別に見ると、紫外線は夏に強くなり冬には弱まる傾向です。

 

紫外線対策につながるアイテム

最後に、日常生活で簡単に取り入れることができる紫外線対策アイテムを3つ紹介します。ここでも、環境省の紫外線環境保健マニュアルに取り上げられているアイテムに基づいて解説します。

参考:環境省「紫外線環境保健マニュアル2008」

 

日傘・帽子を使う

日傘や帽子を使用することは、紫外線(UV)から肌を保護する効果的な方法の1つです。日傘・帽子は、直接的な日光を遮断し、顔や首、頭部などの敏感な部位を紫外線から守ります。

日傘は、特に紫外線遮蔽効果が高いものを選ぶことが重要です。市販されている日傘の中には、UVカット加工が施されているものが多く、これらは紫外線を効果的に遮断してくれます。日傘をさすことで、紫外線による肌のダメージを防ぎながら、暑い日差しの中でも涼しさを保つことができます。

帽子を選ぶ際には、広いつばのものが推奨されます。広いつばは、顔や首周りを日光から守り、紫外線曝露を減らします。特に、UV保護機能が付いている素材で作られた帽子は、紫外線を効率的に遮断し、屋外活動時のリスクを最小限に抑えます。

日傘や帽子を使用するときは、日焼け止めと併用することで、さらに保護効果を高めることができます。日焼け止めは肌に直接塗ることで紫外線を吸収または反射し、日傘や帽子は物理的な障壁として紫外線を遮断します。このように、複数の対策を組み合わせることで、紫外線による肌への影響を効果的に軽減することが可能です。

 

衣服で肌の露出を抑える

衣服を用いた紫外線対策は、肌への直接的な紫外線の曝露を減らせるので、日焼けや皮膚がんのリスクを軽減する効果的な方法です。適切な衣類を選ぶことで、紫外線によるダメージから肌を守りながら、外出時の快適さも保つことができます。

紫外線防御効果のある衣服の選び方
 
  • UVカット機能付きの衣類を選ぶ

    UVカット加工が施された衣類は、紫外線を効果的に遮断し、肌へのダメージを軽減します。これらの衣類は、紫外線防御係数(UPF)が表示されていることが一般的で、UPF値が高いほど紫外線をブロックする能力が高いことを意味します。

     
  • 色と生地の密度  

    濃い色の衣類や密度の高い織りの生地は、紫外線をより多く吸収し遮断する傾向があります。薄い色や軽い生地よりも、紫外線防御効果が高いことが多いです。

     
  • 長袖や長ズボンを選ぶ

    腕や脚などの露出部分を覆うことで、直接的な紫外線の曝露を減らせます。特に、長袖のシャツや長ズボンは、屋外での活動において効果的な紫外線対策となります。

     
  •  

特に夏場など紫外線が強い季節や、ハイキング、ビーチでの活動、ガーデニングなど、長時間屋外にいる際には、紫外線防御効果のある衣類を積極的に選びましょう。

 

サングラスを使用する

サングラスを使用することは、紫外線対策の基本の1つであり、目とその周囲の皮膚を紫外線から守る重要な方法です。紫外線は、目に直接損害を与えるだけでなく、長期的には白内障や加齢黄斑変性などの目の健康問題を引き起こすリスクを高めます。また、目の周囲の皮膚は特に薄く敏感であるため、紫外線による早期の皮膚老化や皮膚がんのリスクも考慮する必要があります。

サングラスを選ぶ際は、UV保護性能やレンズの大きさ、デザインなどを確認すると良いでしょう。屋外での活動や運転中など、日常生活のさまざまなシーンで紫外線から目を守るために、サングラスを使用するのがおすすめです。

 

天候や場所を問わずしっかり紫外線対策をしよう

日常生活においては、特にUV-AとUV-Bからの保護が重要です。薄い雲を通しても80%以上のUV-Bが透過するため、曇りの日でも紫外線対策が必要です。また、地表面の種類によって紫外線の反射率が異なり、新雪や砂浜では紫外線が強く反射されます。

また、標高が高い場所では紫外線の強さが増すため、山岳地帯などでの対策も重要です。

適切な日焼け止めの使用、衣類による保護、UVカット機能を持った眼鏡やサングラスの着用、日陰での活動などを通じて、紫外線によるリスクを最小限に抑えることが推奨されます。

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

経歴
・元大手美容クリニック大型院 院長
・サラクラアズクリニック 技術指導医
・AND美容外科心斎橋院 院長
・「サイ先生の糸リフト塾」 代表・講師

所属
・韓国美容外科医学会 (KAAS)
・日本美容外科学会 (JSAS)

アンチエイジング・たるみ治療のスペシャリスト。
特にミドル世代からの支持が厚くファンも多い。
得意施術の「糸リフト」は症例件数10,000件以上(西日本 1位)、ベストショットアワードなど数々の賞を受賞。複数の美容クリニックで院長・技術指導医・監修医を兼任する傍ら、糸リフト実践セミナー講師として全国の美容ドクターの技術指導に携わる。

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