シミやそばかす一つない美しい肌には誰もが憧れるもの。一度できてしまったら簡単に消えないからこそ、最初からシミを作らないことが大切です。スキンケアはもちろん、日頃の生活習慣がシミを作りやすくしている場合もあります。
当記事では、シミの原因や基本的なシミ対策について説明します。セルフケアによるシミ対策は今から始めても遅くありません。できることから美白ケアを取り入れ、透明感のある明るい肌を目指しましょう。
記事の監修者
崔 煌植 医師
美容外科・皮膚科医
シミとは、肌にメラニン色素が沈着し、地肌よりも茶色く見える部分のことです。メラニンは、肌が刺激を受けると肌を守るために生成されます。通常であれば肌トラブルや病気を防ぐのに重要な役割を果たしますが、メラニンが過剰に生成されたり肌表面に残存したりするとシミになります。
シミができる原因には、下記が挙げられます。
健康な肌はターンオーバーが正常に行われるので、メラニンが生成されても古い角質と一緒に排出されます。しかし、ターンオーバーが乱れていたり大量にメラニンが生成されたりすると、スムーズに排出されず肌にメラニンがとどまり、色素沈着を起こしてシミができます。
シミがあると肌に色むらができ、実年齢よりも老けて見られやすくなります。シミを完全にできないようにするのは困難ですが、正しい対策によって「シミを増やさない」「シミを濃くしない」ことは可能です。ここからは、普通肌・乾燥肌・混合肌・脂性肌などの肌質を問わず、今すぐできる簡単なシミ対策を6つ解説します。
もっとも有効なシミ対策が、紫外線対策・UVケアです。日差しの強い夏はもちろん、一年を通して日焼け止めを塗るようにしましょう。日焼け止めは、SPFやPAなどの指標に着目して使い分けるのがポイントです。数値が高いと効果も強くなりますが、肌にかかる負担も大きくなるので、一概に数値が高いものがよいとは言えません。
<日焼け止め効果を示す指標>
買い物など日常生活には「SPF10~20」「PA++」、屋外の軽い運動は「SPF20~30」「PA++~+++」、炎天下のレジャーは「SPF30~50+」「PA++~++++」がおすすめです。また、日焼け止めはこまめに塗り直しましょう。
肌によい食べ物をバランスよく取り入れることもシミ対策の一つです。食べ物の栄養素によっては、血行を促進してターンオーバーの乱れを整えたり、メラニンの還元を促してシミを薄くしたりする効果が期待できるものもあります。
<シミ対策になる栄養素>
特定の栄養素に偏るのではなく、どの栄養素もまんべんなく摂取することが大切です。化粧品だけのシミ対策には限界があるので、体の内側からのケアにも取り組みましょう。
適度な運動は、女性ホルモンのバランスやターンオーバーの乱れを整える可能性があります。また、シミの元となるストレスの発散にも有効です。適度として推奨される運動量は「息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上」です。
<適度な運動の具体例>
仕事や育児がある場合は、なかなか運動する時間が取れないかもしれません。そのようなときは「最寄り駅から1つ前の駅で降りて歩く」「エスカレーターではなく階段を使う」など、普段の生活の中で体を積極的に動かすようにしましょう。
睡眠不足は成長ホルモンの分泌が促されず、肌の新陳代謝も進みません。極端に長い睡眠時間を確保する必要はなく、良質な睡眠を取ることが美肌への近道です。リラックスして眠りに入れる環境を作りましょう。
<良質な睡眠を取るポイント>
寝る前のカフェイン摂取やテレビ・スマホの利用など、脳を興奮させる行為は寝付きを悪くします。夜更かしは避け、健康的な生活リズムを意識しましょう。
肌をゴシゴシとこするスキンケアは肌のダメージとなり、かえってシミの原因となります。毛穴の詰まりなど、別の肌トラブルにもつながりかねません。肌を優しく労わる、正しいスキンケアを実践しましょう。
<正しいスキンケアのポイント>
シミ対策においては、しっかりと保湿をすることも大切です。セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの保湿成分を含む商品を使い、肌にたっぷりとうるおいを補給しましょう。
医薬部外品の美白化粧品には、シミに効く成分=美白有効成分が配合されています。美白有効成分の種類によってシミへの作用は異なるので、目的に合う成分がアイテムに含まれているかチェックしましょう。
<代表的な美白有効成分>
上記のほかには「アルブチン」「プラセンタエキス」なども美白有効成分です。「これ以上シミを増やしたくない」「今あるシミを薄くしたい」という場合は、有効成分配合の美白化粧水や美白クリーム、薬用美容液、シミ対策クリームなどを使ってみましょう。
シミの原因は紫外線のほか、ターンオーバーやホルモンバランスの乱れ、ストレスなどが考えられます。シミ対策は特に難しくはなく、今日から実践できるものばかりです。まずは、日焼け止めなどを使った紫外線対策を徹底しましょう。
日々のスキンケアや生活習慣を見直すこともシミ対策の一環です。運動や睡眠など健康的な生活習慣を身に付け、肌への優しさを考えたスキンケア方法を実践しましょう。美白化粧品を使用するのも一案です。シミの有無で見た目年齢は変わるので、ここで紹介したシミ対策を心がけてみてください。
記事の監修者
崔 煌植 医師
美容外科・皮膚科医
経歴
・元大手美容クリニック大型院 院長
・サラクラアズクリニック 技術指導医
・AND美容外科心斎橋院 院長
・「サイ先生の糸リフト塾」 代表・講師
所属
・韓国美容外科医学会 (KAAS)
・日本美容外科学会 (JSAS)
アンチエイジング・たるみ治療のスペシャリスト。
特にミドル世代からの支持が厚くファンも多い。
得意施術の「糸リフト」は症例件数10,000件以上(西日本 1位)、ベストショットアワードなど数々の賞を受賞。複数の美容クリニックで院長・技術指導医・監修医を兼任する傍ら、糸リフト実践セミナー講師として全国の美容ドクターの技術指導に携わる。