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顔のたるみをとる意外な習慣7選|正しいケア方法は?

顔のたるみをとる意外な習慣7選|正しいケア方法は?

年齢を重ねるごとに気になってくるのが、顔のたるみです。「鏡を見るたびに、昔のようなハリや弾力を感じられなくなってきた」という悩みを抱える方もいるでしょう。中には、ほうれい線や二重あごなどが目立ってしまうように思えて、鏡を見るのが嫌になる方もゼロではありません。

顔のたるみは、年齢のせいだけではなく、毎日の生活習慣が大きく影響していることがあります。当記事では、顔のたるみにアプローチするために意識したい習慣を7つ紹介します。

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

 

顔のたるみが起こる主な原因・生活習慣との関係性

顔のたるみは、加齢とともに気になりやすい悩みの1つです。

以下では、顔のたるみの主な原因と、日常の生活習慣がどのようにたるみに影響を与えるのかについて、詳しく解説します。

 

肌の老化とたるみの関係性

肌のたるみと関連しているのが、コラーゲンとエラスチンという2つのタンパク質の減少です。

コラーゲンは、肌に弾力とハリを与え、肌の構造を支える重要なタンパク質です。エラスチンは、肌に柔軟性を与え、伸び縮みできるようにするタンパク質です。年齢とともに、コラーゲンやエラスチンの生成量は減少します。コラーゲンやエラスチンの減少は、肌の弾力低下やシワの形成、たるみの原因の1つです。コラーゲンとエラスチンは、肌の真皮層で網目状の構造を形成し、肌を支えています。この構造が弱まると、肌が重力に負けてたるみやすくなります。

また、コラーゲンやエラスチンは、肌のターンオーバーにも関わっているタンパク質です。コラーゲンやエラスチンが減少すると、肌の再生能力も低くなり、結果的に肌の老化が進みます。

 

生活習慣がたるみに与える影響

健康によくない生活習慣は、肌の老化を加速させ、顔のたるみを悪化させる大きな要因となります。

  • 睡眠不足がもたらす影響
  • 睡眠不足は、ターンオーバーのサイクルを乱し、肌の再生を遅らせます。

  • 栄養バランスの悪い食事がもたらす影響
  • 食事は、肌の材料となる栄養素を供給するためにも重要です。特にビタミンC、ビタミンE、タンパク質などは、コラーゲンの生成に不可欠な栄養素です。これらの栄養素が不足すると、コラーゲンの生成が阻害され、肌の弾力低下につながります。

  • 運動不足がもたらす影響
  • 運動不足によって、血行不良を引き起こすと、肌への栄養供給が不足します。また、運動不足で、老廃物を排出されにくくなると、肌に老廃物が蓄積しやすくなります。

他にも、喫煙・飲酒・過度なストレスなども、たるみの悪化につながる可能性があります。

 

顔のたるみにアプローチする意外な習慣7つ

顔のたるみ改善は、一朝一夕に効果が出るものではありません。大切なのは、自分に合った方法を見つけて、無理なく続けることです。

以下で紹介する習慣を継続的に行うことで、少しずつ効果を実感できる可能性があるので、ぜひ参考にしてください。

 

顔ヨガで表情筋を鍛える(やりすぎは注意)

顔ヨガは、顔の筋肉を意識的に動かすことで、表情筋を鍛えるエクササイズです。顔の筋肉が鍛えられることで、肌を持ち上げる力が強くなり、たるみにアプローチする効果が期待できます。

【顔ヨガの例】

  • 口角を上げる:口角を大きく上げて、5秒キープ。
  • 目を大きく開ける:目を大きく開けて、5秒キープ。
  • 頬を膨らませる:頬を膨らませて、5秒キープ。

ただし、顔の筋肉を酷使しすぎると、シワが増えたり、反対に筋肉が硬くなってしまったりする可能性があるので、やりすぎには注意してください。

 

適度な運動・筋トレをする

有酸素運動と筋力トレーニングが皮膚の弾力性によい影響を与えると、立命館大学は報告しています。研究によれば、有酸素運動や筋力トレーニングを行うと、真皮(表皮の下にある、肌の大部分を占める部分)内のコラーゲンやヒアルロン酸といった成分が増加します。特に、筋力トレ―ニングは加齢によって薄くなりやすい真皮の厚みを改善し見た目の若々しさに寄与するため、健康だけでなく美肌の点でも効果的と言えるでしょう。

出典:立命館大学「筋力トレーニングが美肌に貢献することを世界で初めて報告~筋力トレーニングによる血中成分の変化が皮膚老化の改善に関与することを解明~」

また、有酸素運動によって全身の血行が良くなると、肌細胞への酸素や栄養素の供給がスムーズに行われます。また、運動によってリンパの流れが改善されると、老廃物がスムーズに排出され、むくみが解消されやすくなります。むくみが解消されると、顔の輪郭がすっきりし、たるみが改善して見えるような効果が期待できるでしょう。

 

正しい姿勢を保つ

姿勢は、顔のたるみと密接な関係があります。

猫背をはじめ、悪い姿勢を続けると、顔が下向きになり、重力によって皮膚が下に引っ張られます。これが、頬や顎のたるみの原因の1つです。また、姿勢が悪いと、首や肩の筋肉が緊張し、血行が悪くなります。顔への血流も悪くなり、老廃物がたまりやすくなり、むくみやたるみの原因となります。

【正しい姿勢を保つためのポイント】

  • 肩甲骨を後ろに寄せる:猫背を防ぎ、胸を開くように意識しましょう。
  • 顎をひく:首を長くし、顎を少し引くように意識しましょう。
  • お腹をへこませる:姿勢を安定させ、腰への負担を軽減します。
  • 定期的にストレッチをする:固まった筋肉をほぐし、柔軟性を高めましょう。

特に、下を向いてスマホを見る習慣は、首や肩の凝り、顔のたるみの原因になります。スマホを見る際は、なるべく顔を上げ、まっすぐに見るように心がけましょう。

 

頬杖をつかないようにする

頬杖は、顔のたるみの原因と考えられる習慣の1つです。

片側の頬に体重をかけることで、顔の骨格が歪みやすくなり、左右のバランスを崩してたるみの原因になります。また、頬杖をつくことで特定の筋肉にばかり負荷がかかり、バランスが崩れて顔の筋肉が硬くなり、たるみが生じやすくなるとされます。

頬杖をやめるためには、まずは、自分が頬杖をつく癖があることを自覚することが大切です。鏡の前で作業をするなど、こまめに自分の顔をチェックし、頬杖をつきそうになったら意識してやめましょう。猫背になると頬杖をつきやすくなるので、姿勢を正すことで、頬杖をつく機会を減らしやすくなります。

 

栄養バランスに気を付けた食事をとる

炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂ることが大切です。肉、魚、卵、大豆製品などから摂取できるタンパク質は、コラーゲンやエラスチンの主成分であり、肌の弾力やハリを維持するために不可欠です。

また、抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどを摂取するのも肌へのアプローチになります。ビタミンAは鳥や豚のレバー、シソの葉に、ビタミンCはアセロラやグァバ、ゆずに含まれる栄養成分です。また、ビタミンEはナッツ類、特にアーモンドやクルミに多く含まれています。

出典:厚生労働省e-ヘルスネット「抗酸化ビタミン」

出典:長寿科学振興財団「ビタミンAの働きと1日の摂取量」

出典:長寿科学振興財団「ビタミンCの働きと1日の摂取量」

出典:長寿科学振興財団「ビタミンEの働きと1日の摂取量」

一方で、コラーゲンが含まれているサプリメントなどは多く存在しますが、コラーゲンだけを摂取しても肌のアプローチ効果は薄いと言われています。

出典:国立健康・栄養研究所「コラーゲン」

サプリメントは補助程度に考え、バランスのよい食事を心がけましょう。

 

紫外線対策をしっかりと行う

紫外線は、太陽光に含まれる電磁波の一種です。可視光線よりも波長が短く、エネルギーが高いのが特徴です。紫外線には、UVA、UVB、UVCの3種類があり、そのうちUVCはオゾン層でほぼ吸収されます。一方でUVAは皮膚の奥深くまで到達し、長期的な光老化の原因に、UVBは表皮に作用し日焼けや皮膚がんの主な原因となります。

紫外線はコラーゲンを分解する酵素の活性を高めたり、エラスチンを損傷させたりするのも特徴です。また、紫外線は活性酸素を生成し、肌の老化を加速させるので、1年を通してケアを怠らないようにしましょう。

 

正しいスキンケアを行う

正しいスキンケアは、肌の水分量を保ち、肌のバリア機能を強化するためにも大切です。肌が乾燥すると、肌の弾力が低下し、たるみやすくなります。特に、肌の水分量を保つことは、肌の弾力維持に不可欠です。化粧水や乳液などでしっかりと保湿を行いましょう。

また、乾燥肌、脂性肌など、肌質によって合うスキンケア製品は異なります。自分の肌質に合ったものを選びましょう。

 

顔のたるみにアプローチするためにも日々の習慣を大切に

顔のたるみは、コラーゲンとエラスチンの減少によって、肌の構造が変化し、肌がたるみやすくなることが主な原因です。そのため、たるみを予防・改善するためには、コラーゲンやエラスチンの生成を促し、肌の弾力とハリを保つことが重要です。

また、健康に悪い生活習慣は、顔のたるみを悪化させるだけでなく、肌荒れの原因となります。毎日7~8時間の睡眠をとり、規則正しい睡眠リズムを心がけましょう。ビタミン、ミネラル、タンパク質などをバランスよく摂取することも大切です。

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

経歴
・元大手美容クリニック大型院 院長
・サラクラアズクリニック 技術指導医
・AND美容外科心斎橋院 院長
・「サイ先生の糸リフト塾」 代表・講師

所属
・韓国美容外科医学会 (KAAS)
・日本美容外科学会 (JSAS)

アンチエイジング・たるみ治療のスペシャリスト。
特にミドル世代からの支持が厚くファンも多い。
得意施術の「糸リフト」は症例件数10,000件以上(西日本 1位)、ベストショットアワードなど数々の賞を受賞。複数の美容クリニックで院長・技術指導医・監修医を兼任する傍ら、糸リフト実践セミナー講師として全国の美容ドクターの技術指導に携わる。