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乾燥肌にならないための7つの対策|乾燥肌の原因も詳しく解説

乾燥肌にならないための7つの対策|乾燥肌の原因も詳しく解説

40代を過ぎるとさまざまな肌トラブルが起きます。その中でも多くの方を悩ませるのが乾燥肌です。

この記事では、乾燥肌を改善したい方や乾燥肌にならないように対策したい方に向けて、乾燥肌の原因と7つの対策を詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 乾燥肌とは
  2. 乾燥肌になるメカニズム
  3. 乾燥肌になる7つの原因
    1. 肌への刺激
    2. 紫外線によるダメージ
    3. 空気の乾燥
    4. 食生活の乱れ
    5. 体内の水分不足
    6. 加齢による影響
    7. 自律神経の乱れ
  4. 乾燥肌にならないための対策【お手入れ編】
    1. 優しく洗う
    2. 正しい保湿をする
  5. 乾燥肌にならないための対策【生活編】
    1. 質のよい睡眠をとる
    2. バランスのよい食事をとる
    3. 紫外線から肌を守る
    4. 空気の乾燥によるダメージを防ぐ
    5. 水分をこまめにとる
  • まとめ

記事の監修者

山口 健

山口 健

自由診療クリニック院長

美容皮膚科医

 

乾燥肌とは

乾燥肌とは、加齢とともに皮脂、細胞間脂質、天然保湿因子が減少することで、肌のバリア機能が低下している状態です。つまり、肌の潤いを保持する成分が少なくなり、カラカラに乾燥しているのです。

加齢に伴い肌の一番外側の角質層に水分を保てなくなると、肌がカサカサしたり、洗顔や入浴後に肌がつっぱったりします。そればかりか、白く粉を吹いた状態になって痒みや赤みが生じたり、肌が薄い部分はシワができやすくなったりします。

 

乾燥肌になるメカニズム

まずは、乾燥肌になるメカニズムについて解説します。肌は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層で構成されており、表皮の一番外側の「角質層」が肌のバリア機能を担っています。

角質層は、外部の刺激から肌を守ると同時に、肌の水分を保ちハリや弾力のある状態に整える機能も果たしています。角質層が何らかのダメージを受けると、バリア機能が保てずに、乾燥肌を招きます。

 

乾燥肌になる7つの原因

続いて、角質層のバリア機能が保てなくなり乾燥肌になってしまう原因について解説します。

 

肌への刺激

肌への過度な刺激は、角質層が傷つき保湿成分を失う原因になります。入浴中、身体をナイロンタオルでゴシゴシ力強く洗ったり、洗浄力の高いクレンジングや洗顔料で顔を洗ったりするのはやめましょう。肌を強く刺激し、乾燥肌の原因となります。

 

紫外線によるダメージ

肌のバリア機能を担っている角質層は最も外側にあります。そのため、紫外線によるダメージを受けやすい部分です。紫外線によって肌の細胞が傷つけられてしまうと、さらに乾燥が進む原因になります。

 

空気の乾燥

冬は特に空気が乾燥しています。また夏も、どこへ行っても冷房が効いており、室内は乾燥しがちです。角質層が乾燥した空気にさらされると、肌の水分が奪われ乾燥肌の原因となります。

 

食生活の乱れ

偏食や極端なダイエットなどで食生活が乱れると、角質層のバリア機能を保つために必要な栄養素が十分にとれなくなります。バリア機能を保つには、ビタミンB2、B6を含む食材が必要と言われており、ビタミンB2は納豆、うなぎ、ビタミンB6は鶏肉、バナナ、カツオやマグロなどの赤身の魚に多く含まれています。

 

体内の水分不足

夏の暑さや激しい運動で大量に汗をかくと、体内の水分が失われます。すると血液の粘稠(ねんちょう)度が高くなり血行不良が起きます。そして肌のコンディションが整えられず、バリア機能が低下して乾燥肌につながってしまいます。

 

加齢による影響

人間の皮膚は20代をピークに、角質層のバリア機能が低下すると言われています。加齢とともに肌コンディションの維持が難しくなり、バリア機能も崩れやすくなります。また、肌を守り水分を保持する皮脂の分泌量には、肌バランスも関係するため、乾燥が起こる原因として加齢は大きく影響しています。

 

自律神経の乱れ

過度のストレスや睡眠不足が原因で自律神経が乱れると、肌の新陳代謝が乱れ、バリア機能の低下につながります。良質な睡眠のためには、寝る前の数時間はスマートフォンやパソコンなどのブルーライトを見過ぎないようにする、ゆっくりと入浴するなどして自律神経を整えるようにしましょう。

 

乾燥肌にならないための対策【お手入れ編】

ここまで乾燥肌になる原因について解説してきました。次は、乾燥肌を防ぐためにはどのようにお肌のお手入れをすればよいのか、対策を説明していきます。

 

優しく洗う

ナイロンタオルなどでゴシゴシ強い摩擦を与えながら身体を洗うのは避けましょう。ボディーソープや石鹸をしっかりと泡立てて、柔らかいタオルや手で優しく洗ってください。顔は、こすり過ぎを防ぐために洗い流すタイプのクレンジングがおすすめです。洗浄力が強すぎる洗顔料は避けましょう。

 

正しい保湿をする

洗顔後や入浴後は、時間とともに肌の水分が失われていきます。5分以内を目安に、化粧水などで保湿しましょう。肌の保湿は水分と油分のバランスを整えることが大切なので、肌の水分バランスに近い化粧品を使用しましょう。

 

乾燥肌にならないための対策【生活編】

次に、毎日の生活を見直して乾燥肌を防ぐには、どのようなことを心がければよいかを解説していきます。

 

質のよい睡眠をとる

睡眠不足になると新陳代謝が滞り、皮膚細胞の代謝も悪くなってしまいます。ノンレム睡眠と呼ばれる深い睡眠時には成長ホルモンが最も多く分泌され、細胞の修復や再生を促します。最適な睡眠時間には個人差がありますが、少なくとも6時間程は確保するようにしましょう。

繰り返しになりますが、寝る前にスマートフォンやパソコン、テレビの画面は見過ぎないようにしてください。食事も寝る直前にはとらないようにしましょう。どうしても遅い時間になる場合は、消化のよいメニューで軽く済ませるなど工夫も必要です。

 

バランスのよい食事をとる

肌のために特に意識してとりたい栄養素とその役割、その栄養素が多く含まれる食品は以下の通りです。

栄養素 役割 多く含まれる食品
タンパク質 肌はもちろんのこと、身体の材料となる 肉・魚・豆類(大豆など)
ビタミンA 新陳代謝を促進する 牛レバー・うなぎ・人参
ビタミンC 免疫力を高める ブロッコリー・キウイフルーツ・イチゴ・柑橘類
ビタミンB2・B6 皮膚や粘膜を保護する 納豆・アボカド・卵・バター

栄養素を意識することは大切ですが、特定の食品ばかりを摂取するのではなく、バランスも意識しましょう。特に、野菜や果物を日々の食事に取り入れることを心がけてください。

 

紫外線から肌を守る

日焼け止めに表示されている「SPF50+」や「PA++++」といった数値は、適量を塗ったときの効果を示しています。そのため、日焼け止めは十分な量を塗り、こまめに塗り直しましょう。日差しが強いときは、日傘を差したり帽子を被ったりして対策を強化するのがおすすめです。乾燥肌が気になる人は、低刺激で保湿効果のある日焼け止めを選びましょう。紫外線は季節を問わず降り注いでいるので、夏だけではなく常に対策が必要です。

 

空気の乾燥によるダメージを防ぐ

部屋が乾燥しているときは、加湿器で湿度を保つように工夫します。また、職場など自分で湿度の調整ができないときは、ミスト化粧水などで肌の水分を補うことも重要です。ホテルなどに宿泊する際は、バスタブに熱いお湯をはったり、ベッドの近くに濡れたバスタオルを干したりすることも効果的です。

 

水分をこまめにとる

喉が渇いたと感じたときは、すでに水分不足になっています。常に水分を持ち歩き、喉が渇く前にこまめに水分補給しましょう。注意したいのは、コーヒーや紅茶、緑茶に含まれるカフェインには利尿作用があること。かえって体内の水分を体外に排出してしまうので水分補給をしたいときは避けるようにしましょう。また、冷たい飲み物よりも常温や温かい飲み物がおすすめです。

 

まとめ

この記事では、肌のお悩みの中でも特に多い乾燥肌について、原因と対策を中心に解説してきました。重要なポイントは、紫外線対策と水分補給です。日焼け止めは季節を問わずにたっぷりと塗り、こまめに塗り直すようにしましょう。

最近は男性でも日傘を差している方を多く見かけるようになりましたが、日傘や帽子などと組み合わせて紫外線対策をしてください。水分補給についても、喉が渇く前に常温の水や温かい飲み物をとるよう、日ごろから心がけましょう。また、保湿効果の高い化粧品を用いるのもおすすめです。

※医師の記事監修は医学的内容に関する部分のみ行っており、特定の商品についての効果を保証するものではありません。

記事の監修者

山口 健

山口 健

自由診療クリニック院長

美容皮膚科医

2010年 国立大学医学部卒 市中病院での勤務を経て
2021年 自由診療クリニック 院長就任