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乾燥肌のスキンケア|乾燥を引き起こす原因やNG習慣、正しいケア手順も解説

乾燥肌のスキンケア|乾燥を引き起こす原因やNG習慣、正しいケア手順も解説

年齢を重ねると、これまでとは違った肌トラブルに悩まされます。その中でも悩みとして多いのが乾燥肌の問題です。年齢を重ねるごとに、皮脂量・水分量が減少することで肌が乾燥し、シミやシワが気になりはじめます。乾燥肌への対策は、年齢に合ったスキンケアを行うことが大切です。

この記事では、肌の悩みとして多く見られる乾燥肌の原因と、改善に向けたスキンケア方法などを詳しく解説します。

目次

  1. そもそも「乾燥肌」とは?
  2. 乾燥肌を引き起こす5つの要因
    1. 季節やエアコンによる空気の乾燥
    2. 紫外線の浴びすぎ
    3. 食事・生活習慣の乱れ
    4. 誤ったやり方のスキンケア
    5. 加齢による皮脂分泌量・水分量の減少
  3. 乾燥肌にNGな4つの習慣
    1. ゴシゴシ洗いなど摩擦や刺激を与えるスキンケア
    2. 洗顔料を使わず、水洗いで済ませる
    3. 熱いお湯や冷水で洗う
    4. 洗浄力の強すぎるクレンジング剤や洗顔料
  4. 乾燥肌のスキンケアのポイント
    1. 肌を清潔に保つ
    2. 室内を乾燥させない
    3. 紫外線・外部刺激から守る
    4. 保湿ケアを十分に行う
  5. 乾燥肌改善のための正しいスキンケア手順
    1. クレンジングの手順
    2. 洗顔の手順
    3. 保湿ケアの手順(化粧水・美容液・乳液)
  • まとめ

記事の監修者

竹内 想

竹内 想

皮膚科医

 

そもそも「乾燥肌」とは?

乾燥肌とは、水分や皮脂が不足して肌に潤いがなくなっている状態を指します。ドライスキン、乾皮症と呼ばれることもあり、肌がカサカサする、ごわつく、入浴後に肌がつっぱる、化粧ノリが悪くなるなどの症状が挙げられます。皮脂の分泌が少ないすねや膝、ひじ、足の裏などの部位は、身体の他の部位と比較すると乾燥しやすくなっています。また、頬や目、口のまわりなど、顔にも乾燥しやすい箇所が集中しています。

 

乾燥肌を引き起こす5つの要因

乾燥肌の原因は体質的なものから、日々の何気ない習慣によるものまでさまざまです。特に40代からは乾燥による肌トラブルを実感する女性が多くなります。

 

季節やエアコンによる空気の乾燥

秋から冬にかけては気温の低下とともに湿度が低下し周囲の空気が乾燥することで、肌の水分が奪われて乾燥しやすくなります。冷暖房(エアコン)の使用でも、空気中の水分が吸い取られて空気が乾燥します。肌の潤いが少なくなると表面のバリア機能が低下するため、空気の乾燥は肌の大敵です。

 

紫外線の浴びすぎ

紫外線は肌の奥まで浸透し肌の水分を奪う、細胞を傷つけるなどの作用があります。散歩や運転、海水浴の際にも何気なく浴びている紫外線ですが、長時間浴びて日焼けしてしまうと、それは軽いやけどの状態です。角質層に炎症が起きて、乾燥を引き起こします。

 

食事・生活習慣の乱れ

日常的に栄養バランスの悪い食事をとっていたり、極端なダイエットを実践していたりすると、肌のバリア機能が低下します。睡眠不足などの生活習慣の乱れも肌のコンディションを悪化させ、肌を乾燥しやすい状態へ導く原因となります。

 

誤ったやり方のスキンケア

間違った方法でスキンケアをしてしまっているために、肌の乾燥を引き起こしているケースも考えられます。例えば、洗顔料の洗浄力が強い、肌をこする、高温の湯を使う、タオルでゴシゴシ拭くなどは間違ったスキンケア方法です。皮膚の油分を拭き取りすぎる、肌に摩擦が起きるなどの原因によって、肌が乾燥しやすい状態になっていないか、今一度注意してみましょう。

 

加齢による皮脂分泌量・水分量の減少

加齢に伴う皮脂の分泌量や水分量の減少が、乾燥肌を招いている場合もあります。皮脂の分泌量や肌内部の水分量が減ることで肌のバリア機能が弱まり、乾燥しやすくなってしまうのです。加齢は止められませんが、スキンケアや習慣を見直すなどの対策をとる必要があるでしょう。

 

乾燥肌にNGな4つの習慣

ここまで乾燥肌になる原因について解説してきましたが、具体的にどのような習慣が肌を乾燥しやすくさせてしまっているのでしょうか。

 

ゴシゴシ洗いなど摩擦や刺激を与えるスキンケア

洗顔時にゴシゴシと皮膚をこすってしまうと、摩擦が起きて肌表面のバリア機能が破壊されやすくなります。同様に、洗顔後の肌をタオルで強く拭くことも、バリア機能の低下につながります。保湿のために化粧水を塗る際も、強くパッティングすると肌に負担がかかるため注意しましょう。

 

洗顔料を使わず、水洗いで済ませる

夜はしっかりと洗顔や保湿をしても、朝は水洗いだけでスキンケアを済ませてしまう人は要注意です。水洗いだけでは、皮膚についた汗や皮脂、ほこり、雑菌などは落ちません。適切な洗顔料を使用し、肌を清潔に保つことが大切です。

 

熱いお湯や冷水で洗う

熱いお湯や冷水で洗顔をすると、肌を守るために必要な皮脂も洗い流し、乾燥を招いてしまうためNGです。反対に冷水で洗うと、毛穴が閉じた状態で洗顔することになるので、毛穴に詰まっている古い角質や汚れが落ちにくくなってしまいます。洗顔の際はぬるま湯を使うようにしましょう。

 

洗浄力の強すぎるクレンジング剤や洗顔料

洗浄力の強すぎるクレンジング剤や洗顔料を使うと、洗顔後は一瞬さっぱりした感覚になりますが、大切な皮脂を落としすぎてしまいます。

皮脂や汚れを落とし、肌を清潔に保つことは必要ですが、洗浄力が強すぎるクレンジング剤や洗顔料は、肌に必要な水分や油分を奪いバリア機能を低下させる可能性があります。そのため洗顔料に含まれている成分をチェックすることが重要です。化粧水などのケア用品も同様で、乾燥肌の人はアルコールフリーやエタノールフリーのものがおすすめです。

 

乾燥肌のスキンケアのポイント

正しいスキンケア方法を実践して習慣化することで、乾燥肌対策をすることができます。ここでは、乾燥肌におけるスキンケアのポイントを解説します。

 

肌を清潔に保つ

乾燥肌のスキンケアのポイントとして、まずは肌を清潔な状態に保つことが挙げられます。乾燥肌に限らず、肌を清潔な状態にすることは大切です。特に乾燥肌の人はバリア機能が低下している状態のため、小さな刺激が原因となって肌が荒れてしまう可能性があります。乾燥肌はダメージを受けやすいという点を念頭において、肌が不潔な状態になってしまうほこりや汚れ、汗などを落とし、清潔に保つように心がけましょう。

 

室内を乾燥させない

室内の乾燥は、潤いのある肌を目指すうえでの大敵です。室内の湿度が低いと、肌が乾燥してしまうため、特に冬の時期には、温湿度計を用いて湿度を管理する、加湿器を使う、濡れたタオルを干す、などの対策をする必要があります。特に長時間エアコンをつけていると室内が乾燥し肌が乾燥してしまう原因となりやすいため、エアコンをつけているときは必ず乾燥対策を行っていきましょう。

 

紫外線・外部刺激から守る

紫外線・外部刺激から肌を守ることも、乾燥肌対策のポイントです。紫外線によるダメージを受けないよう、日ごろから日焼け止め、日傘、帽子などを使って紫外線対策を心がけ、習慣化しましょう。他にも、摩擦などの外部刺激から肌を守ることも心がけたい習慣です。

 

保湿ケアを十分に行う

いくら室内を乾燥させないようにしたり、紫外線から肌を守ったりしていても、スキンケア用品による保湿を行わないと肌はどんどん潤いを失っていきます。保湿アイテムを使って丁寧にケアする、入浴後や洗顔後は乾燥しやすいため放置せず素早く保湿ケアをすることが重要です。

 

乾燥肌改善のための正しいスキンケア手順

最後に、乾燥肌改善に向けて試してほしい正しいスキンケアの手順をご紹介します。

 

クレンジングの手順

まずは手を洗って清潔な状態にしましょう。クレンジング剤を頬や額など面積の広い箇所からのせていきます。摩擦が起きないように優しくなでるように行うことがポイントです。目元や口元などの細かい部分は丁寧にクレンジング剤をなじませます。最後にぬるま湯で流せば正しいクレンジングの完了です。

 

洗顔の手順

洗顔の前には、手を洗って余分な油分を落としましょう。洗顔料を顔全体に乗せたら、包み込むように優しく洗いましょう。洗い残しがないようにぬるま湯ですすいで、タオルで優しく押さえるように水気を拭き取ります。

 

保湿ケアの手順(化粧水・美容液・乳液)

保湿は洗顔後素早く行います。手もしくはコットンを使って化粧水を顔全体になじませた後、美容液をつけます。潤いが蒸発しないように、乳液またはクリームでフタをすれば保湿ケアは完了です。乾燥が気になるときは、シートマスクなどのスペシャルケアを追加するとよいでしょう。

 

まとめ

年齢を重ねると、さまざまな身体の変化に合わせてスキンケアを見直すタイミングが訪れます。NG習慣を改善し、正しいスキンケアを実践していきましょう。スキンケアを行う前に、自身の肌に合ったスキンケア商品がわからないという方は、乾燥肌対策を意識したアイテムを使ってみましょう。

※医師の記事監修は医学的内容に関する部分のみ行っており、特定の商品についての効果を保証するものではありません。

記事の監修者

竹内 想

竹内 想

皮膚科医

2016年に大学を卒業後、市中病院での初期研修を経て現在は皮膚科医として複数の病院やクリニックで外来診療を行う。皮膚科医として専門的な内容をわかりやすく伝えることに重点をおき、WEB記事監修や執筆を行っている。