更年期に肌がくすむ原因は?スキンケアや生活習慣改善のコツも解説

更年期に肌がくすむ原因は?スキンケアや生活習慣改善のコツも解説

更年期は、メイクのノリが悪くなったり、全体的に疲れて見えたりと、肌のくすみに悩む方が増える時期です。肌の質も変わり、ホルモンバランスの変化や血行不良なども重なって、鏡に映る肌が以前よりも暗く感じられるようになることがあります。

見た目の印象を大きく左右するくすみ対策には、表面的なケアだけでなく、体の内側や生活習慣にまで目を向けることが必要です。この記事では、更年期に見られやすいくすみのタイプとそれぞれの原因、くすみに対処するためのスキンケアや生活習慣の改善のコツを解説します。

目次

  1. 更年期に肌がくすむ理由
  2. 更年期に起こりやすいくすみの種類と原因
    1. 乾燥くすみ
    2. 青くすみ
    3. 茶くすみ(メラニンくすみ)
    4. グレーくすみ(角質くすみ)
    5. 黄ぐすみ
  3. 更年期の肌のくすみの対処法
    1. 保湿を重視してスキンケアをする
    2. 洗顔のときにこすりすぎない
    3. 生活習慣を改善する
    4. 紫外線対策をする
  • くすみの種類に合ったセルフケアを行おう

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

 

更年期に肌がくすむ理由

更年期の肌のくすみは、さまざまな要因が絡み合って起こります。主な理由は女性ホルモンの減少と、加齢による肌機能の低下です。

エストロゲンは、お肌のハリや潤いに関わるコラーゲンの生成を促進する女性ホルモンです。ほかにもエラスチン、ヒアルロン酸などの生成にも関与すると考えられています。しかし、更年期になるとエストロゲンの分泌が減少するため、肌の水分量が低下しやすくなります。

水分が不足した肌は乾燥しやすく、表面がごわつき、透明感を失いやすくなった結果、くすんだ印象を与えます。

さらに、乾燥肌になると肌のターンオーバーも乱れやすくなり、古い角質や本来排出されるはずのメラニンが残ることで、肌がくすんだように見えがちです。

加えて、年齢を重ねると血流が滞りやすくなり、肌に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなります。結果、顔色が暗く見えたり、青白く不健康な印象を与えたりします。

更年期に敏感肌になりやすい理由は?肌にやさしいスキンケアの基本も

更年期にはシミが増えやすい?シミや肌トラブルの原因や対処法を解説

更年期に肌荒れは起こりやすい?肌トラブルへの対処法を紹介

 

更年期に起こりやすいくすみの種類と原因

更年期に見られるくすみには、いくつかのタイプがあり、それぞれ異なる原因によって生じます。

各タイプのくすみは見た目や発生メカニズムが異なるため、対処には原因に応じたケアが必要です。

 

乾燥くすみ

乾燥くすみは、肌の水分量が減少し、角質層が乱れることで肌表面に影ができ、顔色がくすんで見える状態です。

更年期になると肌の水分量が減り、皮脂のバランスも崩れやすくなるため、肌は乾燥しやすくなります。乾いた肌の表面が毛羽立ち、光を均一に反射できなくなった結果、全体がどんよりとした印象を与えるくすみ肌が生まれます。

特に顎や頬など、もともと皮脂腺が少ない部分に目立ちやすく、放置するとシワやたるみの原因にもつながるため注意が必要です。

 

青くすみ

青くすみは、血行不良により肌に赤みやツヤがなくなり、顔色が青黒く見えてしまう状態です。血液の流れが滞ることで、肌に必要な酸素や栄養が行き渡らず、くすんだ印象を与える原因となります。

特に目の下は皮膚が薄く、毛細血管の影響を受けやすいため、青くすみが顕著に表れやすい部位です。血流が悪化していると、クマやたるみが重なり、疲れたような印象にもつながります。

更年期は自律神経のバランスが乱れやすく、冷えや肩こりなどとともに血行も悪くなりがちです。ストレスや睡眠不足、運動不足も血流を妨げる要因となるため、スキンケアだけでなく、生活習慣の見直しが必要です。

 

茶くすみ(メラニンくすみ)

茶くすみは、メラニンが過剰に生成され、肌に沈着してしまうことで生じる茶色っぽいくすみです。紫外線、摩擦、乾燥といった外部刺激によって肌がダメージを受けると、肌を守ろうとしてメラニンが作られます。

本来であれば、メラニンはターンオーバーによって排出されますが、更年期にはターンオーバーの周期が乱れ、メラニンが肌にとどまりやすくなります。

茶くすみは目のまわりや頬骨のあたり、鼻の下など、摩擦や紫外線の影響を受けやすい部位に出やすいタイプのくすみです。シミと発生原因が共通しており、併発する可能性もあるため、日常的な紫外線対策と肌への刺激を減らすスキンケアが大切です。

 

グレーくすみ(角質くすみ)

グレーくすみは、肌表面に古い角質や酸化した皮脂が蓄積し、黒ずんで見える状態です。肌のターンオーバーが正常であれば、古くなった角質は自然と排出され、透明感のある肌が保たれます。

しかし、更年期に入ると新陳代謝が低下し、ターンオーバーの周期が乱れがちになります。結果、剥がれ落ちるべき古い角質が肌の表面に残り続け、皮脂や汚れと混ざって酸化し、肌色がくすんで見えるようになります。

特に小鼻や顎など、皮脂の分泌が活発で毛穴の詰まりやすい部位は、グレーくすみが目立ちやすくなります。洗顔や角質ケアを丁寧に行いつつ、肌をこすりすぎないようにすることが大切です。

 

黄ぐすみ

黄ぐすみは、糖化やカルボニル化といった体内の反応によって肌が黄色っぽくくすんで見える現象です。

糖化とは、余分な糖分が体内のたんぱく質と結びつき、AGEs(終末糖化産物)という物質を生成する反応で、これが肌の内部に蓄積すると黄みがかったくすみが生じます。また、糖化が進むと肌の潤いや弾力も低下し、しわやたるみの原因になることもあります。

一方、カルボニル化は脂質の酸化によって発生するアルデヒドとコラーゲンが結合して起こる現象で、こちらも肌の黄ばみやくすみを引き起こします。

甘いものや脂っこいものの食べすぎで糖質や脂質の摂取量が増えると黄ぐすみのリスクが高まるので、食生活の改善が予防・対策に欠かせません。

 

更年期の肌のくすみの対処法

更年期に起こるくすみには、乾燥や血行不良、ターンオーバーの乱れなど、複数の原因が関係しています。そのため、スキンケアや生活習慣の見直しを通じて、総合的に肌状態を整えることが大切です。

ここでは、ゆらぎやすい更年期肌に向いた、日々の習慣に取り入れやすい対処法を紹介します。くすみのタイプに応じたケアを実践することで、肌本来の明るさと透明感を取り戻す助けになります。

 

保湿を重視してスキンケアをする

乾燥によるくすみを防ぐためには、角質層の潤いを保ち、ターンオーバーの正常化を図る保湿ケアが欠かせません。

LPS、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなど、肌機能をサポートするさまざまな保湿成分が知られています。これらの成分を配合したスキンケアアイテムを活用することで、角質層の潤いを守り、乾燥から肌を守る効果が期待できます。

また、美容液を取り入れると、保湿効果をさらに高めることが可能です。乾燥しやすい口元や目元などのポイントケアには、保湿成分を含んだ美容液を使用するとよいでしょう。

スキンケアは、洗顔直後の肌が乾く前に化粧水をなじませ、乳液やクリームで水分の蒸発を防ぐ「重ねる保湿」を意識することが大切です。また、化粧品は敏感肌用の低刺激かつ保湿成分を含んだものを選ぶのがおすすめです。

 

洗顔のときにこすりすぎない

洗顔時に肌をこすることは、角質層を傷つけてバリア機能を低下させる原因となります。こすらない洗顔は、くすみ対策においても基本です。

洗顔料を使うときは、肌を包み込むようにやさしく洗い、指が直接肌に触れないように意識しながら、摩擦を最小限にとどめることが大切です。洗顔後はタオルで押さえるように水分を取り、こすらずに保湿ケアへ移りましょう。

クレンジングについても、強くこすらずメイクを浮かせるタイプを選ぶのが理想です。リキッドやクリームタイプのクレンジング剤を活用すると、肌に余計な負担をかけずにすみます。

過剰な洗顔や摩擦は、角質が厚くなるグレーくすみの原因にもつながるため、日々の洗顔習慣を見直すことが肌の明るさを保つポイントになります。

 

生活習慣を改善する

肌のくすみは、生活習慣の乱れによっても引き起こされます。特に血行不良による青くすみ、糖化・カルボニル化による黄ぐすみは、生活習慣とのかかわりが大きいくすみです。

生活習慣を整えるためには、まずバランスの取れた食事を意識することが大切です。糖質や脂質の摂りすぎは避け、野菜やたんぱく質、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEを積極的に摂取しましょう。更年期の影響を和らげるとされる大豆イソフラボンや、抗酸化作用を持つポリフェノールを含む食品も、肌の調子を整える助けになります。食物繊維を豊富に含む食品や発酵食品などのいわゆる腸活系食品も、お通じを整えることで老廃物を排出し、ひいては肌の健康につながります。

また、適度な運動は血流を促進し、ターンオーバーを整えるために役立ちます。ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い有酸素運動を継続的に取り入れるとよいでしょう。

さらに、睡眠の質とストレスも肌の状態にかかわる要素です。睡眠不足はターンオーバーの乱れや活性酸素の増加につながり、肌の元気を低下させます。寝る前にスマホをいじったり、カフェインやアルコールを摂りすぎたりするのは避けて、就寝から2~3時間以内に深い眠りに入るように心がけるのがおすすめです。

また、ストレスがかかる環境は、特に更年期には自律神経の乱れを起こしやすく、乾燥肌や血行不良の一因となります。ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、アロマや音楽でリラックスするなど、自律神経のバランスを整える工夫も効果的です。

 

紫外線対策をする

紫外線はメラニン生成を促進し、茶くすみの原因となります。加えて、紫外線は皮膚組織にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、光老化と呼ばれるしわやたるみ、弾力性の低下を引き起こす要因となるため、季節に関係なく日常的な紫外線対策が必要です。

日焼け止めはSPFやPA値を目安に使い分け、シーンに合わせて選びましょう。日常生活ではSPF30前後で十分ですが、屋外での活動が多い場合や夏場はSPF50、PA+++以上の製品を選ぶと効果的です。

また、日焼け止めは数時間おきに塗り直しましょう。スプレータイプやスティックタイプなどの外出中も使いやすい製品を用意しておくと便利です。

さらに、帽子や日傘、UVカット機能付きのアームカバー、フェイスマスクなどの遮光グッズとの組み合わせも良い方法です。

 

くすみの種類に合ったセルフケアを行おう

更年期のくすみには、乾燥くすみ・青くすみ・茶くすみ・グレーくすみ・黄ぐすみなど、さまざまなタイプがあり、それぞれ異なる原因によって引き起こされます。

くすみケアを行うには、くすみのタイプに応じたスキンケアを実践すると同時に、生活習慣の見直しを図ることが大切です。保湿を中心としたスキンケア、摩擦を避ける洗顔、食事・運動・睡眠の管理、紫外線対策などにより、外側と内側の双方からくすみに対処しましょう。

肌のくすみは年齢のせいとあきらめず、対策を積み重ねることで、明るく透明感のある肌を取り戻すことが期待できます。ただし、更年期の影響は多様で、一概に特定の対策で改善できるとは言い切れません。肌荒れがひどい、かゆみや痛みを感じるなど肌トラブルが悪化した場合は、皮膚科や婦人科の医師に早めに相談しましょう。

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

経歴
・大阪府済生会千里病院
・大手美容クリニック大型院院長
・美容クリニック技術指導医
・崔先生の糸リフト塾代表
・SAI CLINIC 院長

所属
・韓国美容外科医学会 (KAAS)
・日本美容外科学会 (JSAS)

エイジングケア・たるみ治療のスペシャリスト。糸リフトは症例件数10,000件以上、SBCベストショットアワードなど数々の賞を受賞。

オーソモレキュラー栄養療法と美容医療を融合し、体の内側と外側の両方からアプローチすることで自然な健康美を目指すSAI CLINICを大阪梅田で開院。

特にミドル世代からの支持が厚く、県外からのリピーターも多い。