50代でできる吹き出物・ニキビの原因5つ!効果的な対処法も解説!

50代でできる吹き出物・ニキビの原因5つ!効果的な対処法も解説!

「50代になってから急に吹き出物が増えた」「白ニキビや赤ニキビがあごに繰り返しできる」という場合は、年齢特有の原因が複雑に絡み合って生じているかもしれません。50代の吹き出物・ニキビは乾燥やかゆみを伴うケースも多く、若い頃の対処法では改善しないこともあります。

当記事では、50代で吹き出物やニキビができる主な原因を5つに分けて解説し、ニキビ対策となるケア方法を紹介します。年齢に応じた正しいケアで、内側から透明感のある健やかな肌を目指しましょう。

目次

  1. 50代でできる大人ニキビと思春期ニキビは何が違う?
  2. 50代で吹き出物・ニキビができる原因
    1. 更年期による女性ホルモンの減少
    2. ターンオーバーの遅れ
    3. ストレスの増加
    4. 生活習慣の乱れ
    5. 肌に負担をかけるスキンケア習慣
  3. 50代の吹き出物・ニキビへの対処法
    1. 洗顔方法を見直す
    2. 使っているスキンケア・メイク用品を見直す
    3. ストレスを溜め込まないようにする
    4. 生活習慣を見直す
    5. 医療機関に相談する
  • 50代の吹き出物・ニキビの原因を知って自分に合った対策を始めよう

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

 

50代でできる大人ニキビと思春期ニキビは何が違う?

50代でできる大人ニキビ(更年期ニキビ)は、更年期によるホルモンバランスの乱れやストレス、生活習慣の影響などが重なって生じるトラブルの一種です。特に、あごや口元、フェイスラインのUゾーンなど、ホルモンの影響を受けやすい部位に大人ニキビは現れやすく、乾燥やかゆみを伴うこともあります。

一方、思春期ニキビは皮脂分泌が盛んな額や鼻筋に多く見られ、成長期に急激に増加する性ホルモンによる一時的なトラブルが主な原因です。大人ニキビは発生部位だけでなく、原因や肌の状態も思春期ニキビとは異なります。そのため、50代の肌には年齢に合わせたケアと、根本的な見直しが必要です。

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50代で吹き出物・ニキビができる原因

50代で吹き出物やニキビができる背景には、加齢による体の変化や生活習慣の影響が複雑に関係しています。ここでは、50代で吹き出物・ニキビができる主な原因を詳しく解説します。

 

更年期による女性ホルモンの減少

50代になると多くの女性が更年期を迎え、卵巣の機能が低下して女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌量が減少します。エストロゲンは、肌のうるおいやハリを保つ働きを持つホルモンです。エストロゲンが減ることで肌が乾燥しやすくなり、外的刺激にも敏感な状態になります。

さらに、エストロゲンとのバランスを保っていた女性ホルモンの一種「プロゲステロン」が相対的に優位になると、皮脂分泌が活発化して毛穴が詰まりやすくなります。あごや口元などホルモンの影響を受けやすい部分に吹き出物やニキビができやすくなるのは、女性ホルモンの減少に伴うホルモンバランスの乱れが理由です。

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ターンオーバーの遅れ

肌のターンオーバーとは、古い角質が自然にはがれ落ち、新しい皮膚細胞が生まれ変わる仕組みのことです。若い頃は約28日周期で繰り返されますが、50代になるとターンオーバーが45日以上に延びることもあり、古い角質が肌表面に残りやすくなります。

蓄積した角質は毛穴をふさぎ、皮脂や汚れと混ざって角栓を作って炎症の引き金になります。また、肌の乾燥や紫外線、間違ったスキンケア、睡眠不足、ストレスなどもターンオーバーの乱れに拍車をかける要因です。

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ストレスの増加

更年期世代は、心身の変化に加えて仕事や家庭での責任が重くなり、日常的にストレスを抱えやすい年代です。ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、皮脂や汗の分泌調整機能・肌のバリア機能の低下が進み、外的刺激に敏感な状態になりやすくなります。

また、ストレスによりホルモンバランスも乱れれば、皮脂分泌を促すアンドロゲンの分泌が活発になって、毛穴詰まりによる吹き出物やニキビの原因となることがあります。さらに、血流の悪化や免疫力の低下なども肌荒れを引き起こす一因です。

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生活習慣の乱れ

50代は子育てや親の介護、仕事の役割など、生活環境が大きく変わりやすい時期です。そうした中で、睡眠不足や偏った食生活、運動不足などの生活習慣の乱れが、肌の状態にも影響を及ぼすことがあります。

特に、睡眠中に分泌される成長ホルモンは肌のターンオーバーを助ける働きを持っており、十分な睡眠が取れないとターンオーバーが乱れ、古い角質が毛穴に残りやすくなります。また、運動不足によって血流が滞ると、必要な栄養や酸素が肌に届きにくくなり、皮脂の分泌バランスが崩れて吹き出物やニキビの原因になることもあります。

 

肌に負担をかけるスキンケア習慣

50代は肌質が変化する時期であるため、これまでは問題のなかったスキンケアや化粧品が、かえって吹き出物やニキビの原因になることがあります。たとえば、洗顔やクレンジングのやりすぎは必要な皮脂を奪い、乾燥肌やターンオーバーの乱れを招く要因になります。

また、オイルクレンジングや油分の多い保湿クリーム、厚塗りのファンデーションなどは、毛穴を詰まらせやすいため注意が必要です。ニキビを潰したり頻繁に触れたりするのは、炎症を悪化させる可能性があります。さらに、日焼け止めを適切に使わないことも、ニキビを悪化させる原因となります。

 

50代の吹き出物・ニキビへの対処法

50代の吹き出物やニキビは、年齢特有の原因が関係しているため、適切な予防が欠かせません。ここでは、日常生活で実践できる具体的な対処法を紹介します。

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洗顔方法を見直す

50代の肌には、やさしく丁寧な洗顔が基本です。洗顔は朝晩1日2回を目安に、洗顔料でTゾーンから順にゴシゴシこすらず、指が直接肌をこすらないようやさしく洗いましょう。すすぎは10回以上を目安にしっかり行い、髪の生え際やフェイスラインの洗い残しにも注意が必要です。

乾燥が気になる日は、朝の洗顔をぬるま湯のみにする、または洗顔料の使用を夜だけにするのもおすすめです。洗顔料は、アミノ酸系やタウリン系の低刺激なものを選ぶと、肌にやさしく洗い上げることができます。

 

使っているスキンケア・メイク用品を見直す

スキンケアやメイク用品は、年齢や肌質の変化に合わせて定期的に見直すことが大切です。特に保湿ケアでは、化粧水だけでなく乳液やクリームも取り入れて、水分の蒸発を防ぐことがポイントになります。重たすぎない使用感の乳液や、ヒアルロン酸・グリセリン・コラーゲンなどの保湿成分を含むものを選ぶと、肌のうるおいを保ちやすくなります。

また、LPSは、肌のバリア機能に働きかけて炎症を押さえる作用が期待されており、肌荒れやニキビの対策としても注目されています。

使用感がやさしく落としやすいメイク用品や、アルコールフリーのファンデーションなどのメイクアイテムを選ぶことも、肌への負担を減らす工夫になります。

 

ストレスを溜め込まないようにする

まずは自分にとってのストレスの原因を見極め、可能であれば環境を整えたり、考え方を変えたりすることで、ストレスの感じ方を軽減することができます。「趣味の時間を作る」「日光を浴びながら軽い運動をする」「ぬるめのお湯での半身浴を楽しむ」といったリラックス習慣も有効です。

また、質の高い睡眠を意識し、就寝前のスマートフォン使用を控え、寝室の照明や温度を調整するなどの工夫も取り入れてみましょう。香りの力を活用するアロマセラピーもおすすめです。

 

生活習慣を見直す

食事では、ビタミンA・B群・C・Eやミネラル、タンパク質などをバランスよく摂るように心がけましょう。揚げ物や糖質の多いお酒は控えめにして、野菜や果物、魚、豆類を意識的に取り入れることが大切です。

また、毎日同じ時間に寝起きする習慣をつけるとよいでしょう。ウォーキングなどの有酸素運動を取り入れると血流や自律神経のバランスが整い、腸の動きも活発になります。腸内環境の悪化も、吹き出物が出やすくなる原因の1つです。便秘が気になる場合は、食物繊維を意識した食事と軽い運動を組み合わせることで、腸内環境の改善も期待できます。

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医療機関に相談する

自己ケアを続けても改善が見られない場合、炎症がひどくなってきたと感じる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。強い赤みや膿を伴うニキビ、背中など自分でケアしづらい部位のニキビ、繰り返し同じ場所にできるニキビは、皮膚科や美容皮膚科での治療が適しています。

皮膚科では保険適用の外用薬や内服薬が中心ですが、美容皮膚科ではケミカルピーリングやイオン導入など、肌質改善に特化した自由診療の治療方法も受けられます。目的に合わせ、医師に相談してニキビ治療の方針を決めることが大切です。早期に適切な対応をすることで、ニキビ跡を残さず美しい肌を保てるでしょう。

 

50代の吹き出物・ニキビの原因を知って自分に合った対策を始めよう

50代で現れる吹き出物やニキビには、ホルモンバランスの変化やターンオーバーの遅れ、ストレス、生活習慣の乱れ、肌質に合わないスキンケアなど、複数の要因が絡んでいます。若い頃とは異なる肌状態だからこそ、年齢に応じた丁寧なケアが必要です。

洗顔やスキンケアアイテムの見直しに加え、ストレス対策やバランスの取れた生活習慣が、美しい肌を保つ鍵になります。さらに、炎症がひどい場合やセルフケアで改善しない場合には、早めの医療機関の受診が肌荒れの悪化を防ぎます。原因を見極めた上で、自分に合う方法でケアを続けましょう。

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

経歴
・元大手美容クリニック大型院 院長
・サラクラアズクリニック 技術指導医
・AND美容外科心斎橋院 院長
・「サイ先生の糸リフト塾」 代表・講師

所属
・韓国美容外科医学会 (KAAS)
・日本美容外科学会 (JSAS)

アンチエイジング・たるみ治療のスペシャリスト。
特にミドル世代からの支持が厚くファンも多い。
得意施術の「糸リフト」は症例件数10,000件以上(西日本 1位)、ベストショットアワードなど数々の賞を受賞。複数の美容クリニックで院長・技術指導医・監修医を兼任する傍ら、糸リフト実践セミナー講師として全国の美容ドクターの技術指導に携わる。

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