頭皮が乾燥する原因は?正しい頭皮ケアのポイント

頭皮が乾燥する原因は?正しい頭皮ケアのポイント

頭皮は乾燥しやすく、頭皮と肌の水分バランスを保つためには、日々のケアが重要になります。たとえば、シャンプー後は、保湿成分を含むコンディショナーやトリートメントを使用し、頭皮と髪に十分な水分を与えましょう。長時間湿った状態が続くと頭皮の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、自然乾燥を避け、ドライヤーで優しく乾かすことが大切です。

当記事では、頭皮が乾燥する原因や頭皮ケアのポイントについて具体的に解説します。

目次

  1. 頭皮の乾燥とフケが出る仕組み
    1. そもそもフケとは?
  2. 頭皮が乾燥しやすくなる原因
    1. シャンプー由来
    2. ドライヤー由来
    3. 紫外線由来
    4. 季節・環境由来
    5. 生活習慣由来
  3. 【乾燥が気になる人向け】頭皮ケア・スキンケアのポイント
  • 頭皮の乾燥対策には適切なシャンプーの使用とドライヤーを

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

 

頭皮の乾燥とフケが出る仕組み

頭皮の乾燥とは、皮膚の水分量が不足し、バリア機能が低下している状態のことです。通常、頭皮は自然な油分で保護され、水分バランスを保っていますが、さまざまな要因でこのバランスが崩れることがあります。

たとえば、激しいシャンプーやハードなヘアスタイリング製品の使用、季節の変化による気温や湿度の変動が原因で乾燥が起こることがあります。さらに、ストレスや食生活の乱れ、内分泌系の変調も頭皮の健康に影響を及ぼし、乾燥を引き起こす可能性もあるでしょう。乾燥した頭皮はかゆみやフケの原因となり、場合によっては脱毛のリスクも高まるため、毎日のケアが重要です。

 

そもそもフケとは?

フケは、頭皮の表皮が自然に剥離し、細かい皮膚のくずとなって表れる現象です。正常な皮膚細胞の生まれ変わりの過程で、新しい細胞が生まれ古い細胞が剥がれ落ちます。

しかし、このサイクルが早まったり、皮膚の剥離が正常でなかったりする場合、目に見えるフケが発生します。フケの原因は多岐にわたり、乾燥した頭皮、過剰な皮脂分泌、感染症や皮膚疾患、ストレス、季節の変化の影響などが挙げられるでしょう。

フケは一般的には健康上の大きな問題ではありませんが、見た目としては良いものではないので、適切な頭皮ケアが推奨されます。

 

頭皮が乾燥しやすくなる原因

頭皮の乾燥は複合的な要因によって引き起こされるため、それらを把握し、日々のケアを意識することが大切です。以下では、頭皮が乾燥しやすくなる主な原因を詳しく解説します。

 

シャンプー由来

シャンプーのしすぎは、頭皮から必要な皮脂を取り除き、保湿に必要な自然のバリアを弱めます。特に洗浄力が高いシャンプーによって、皮脂が過剰に洗い流されると、頭皮が外部刺激に対して弱くなり、より乾燥しやすくなるので注意しましょう。また、強くゴシゴシ洗うことも、摩擦により皮脂が過剰に除去されて水分が奪われるため、頭皮を乾燥させる原因に。

一方で、シャンプーの頻度が不足すると、頭皮が不衛生になり、かゆみや別の問題が生じることがあります。理想的には、毎日または1日おきのシャンプーが推奨され、優しく洗うことが重要です。

特に、年齢が上がると頭皮の乾燥が進みやすくなるため、さらに注意が必要です。

 

ドライヤー由来

髪が濡れている状態では、頭皮のターンオーバーが正常に行われにくく、雑菌が繁殖しやすい環境となります。頭皮の健康を損ない、乾燥の原因となる可能性があります。したがって、髪を洗った後は濡れたままにせず、できるだけ早くドライヤーで乾かすようにしましょう。これにより、髪のキューティクルのダメージやトリートメント成分が流れることを防ぎ、頭皮の健康を保ちやすくなります。

ただし、ドライヤーの熱を直接頭皮に当てると、頭皮にダメージを与えるので、適切な温度設定と距離を保つことが重要です。また、頭皮の乾燥対策や髪のツヤを出すためには、ブラッシングも大切です。ブラッシングは、単に髪を整えるだけでなく頭皮と髪の健康に複数のメリットがあります。

・血行促進

頭皮のブラッシングは、マッサージのような効果を持ち、頭皮の血行を促進します。血流が良くなると、頭皮に酸素や栄養素がより豊富に供給され、健康な髪の成長をサポートします。

・皮脂分布の均一化

ブラッシングは、頭皮の自然な油(皮脂)を髪に均等に分布させるのに役立ちます。皮脂は自然なコンディショナーとして機能し、髪にツヤを与え乾燥を防ぎます。

・フケや汚れの除去

定期的なブラッシングは、フケや埃、その他の汚れを髪から取り除くのにも効果的です。

・頭皮の健康維持

ブラッシングは、頭皮の角質層を刺激して新しい細胞の成長を促進します。頭皮のターンオーバーが正常化し、乾燥やかゆみなどの問題を防ぐのにつながります。

ただし、強くブラッシングしすぎたり不衛生なブラシを使用したりすると、頭皮や髪にダメージを与える可能性があるため注意が必要です。適度な力加減で、髪質に合ったブラシを使いましょう。

 

紫外線由来

紫外線は皮膚の深部に浸透し、皮膚の水分保持能力の低下や皮脂腺の機能不全など、さまざまなダメージを引き起こします。また、紫外線は頭皮の老化を促進し、皮膚のバリア機能の低下にもつながります。外部からの刺激に対して頭皮がより敏感になり、乾燥、炎症、かゆみなどの問題が生じやすくなります。強い日差しの下で長時間過ごす場合や、頭皮が直接紫外線にさらされる状況では、特に注意しましょう。

したがって、帽子の着用や、紫外線防止のためのヘアケア製品を利用するなど、日々の紫外線対策が重要です。

 

季節・環境由来

冬は空気の湿度が低下するため角質が剥がれやすくなり、その結果、頭皮の水分が蒸発しやすくなります。この乾燥は頭皮のターンオーバーの乱れを引き起こし、乾性フケの発生につながることも。また、乾燥した頭皮はかゆみを引き起こし、かきむしることでフケがさらに増えるといった悪循環に陥りやすくなります。

同様に、夏の暑い時期でも、冷房で冷やされた空気が肌や頭皮の水分を奪い、乾燥やフケの原因となることがあります。

季節に応じて頭皮ケアの方法を見直し、適切な保湿や暖房・冷房の調整、加湿器の使用などの環境調整が必要です。

 

生活習慣由来

不規則な生活リズムや不健康な食習慣、ストレスの多い環境などは、体の内側から頭皮の健康に影響を及ぼします。

【例】

  • 不十分な睡眠やストレスはホルモンバランスを崩し、頭皮の皮脂分泌に影響を与える可能性があります。
  • 偏った食事は肌や頭皮に必要な栄養素が不足する原因になり、これも乾燥の一因になります。
  • 水分摂取が不足していると体内の水分バランスを崩し、結果的に頭皮の乾燥を招くことがあります。
  • 喫煙や過度のアルコール摂取は血行を悪化させ、頭皮への栄養供給が不十分になる可能性があります。

これらの生活習慣に起因する頭皮の乾燥は、日々の小さな習慣の積み重ねによって予防や改善が可能です。規則正しい生活、バランスの取れた食事、十分な水分摂取、ストレス管理の徹底などが、頭皮の健康を保つ上で重要です。

 

【乾燥が気になる人向け】頭皮ケア・スキンケアのポイント

頭皮の乾燥を防ぎ、健康的な髪の状態を維持するためには、またスキンケアにおいても、適切な製品の選択と使用方法が鍵となります。

頭皮の乾燥を防ぐためには、まずは洗浄力が強すぎず、保湿成分を含んだシャンプーを選ぶことがおすすめです。たとえば、アミノ酸系やノンシリコンのシャンプーは、頭皮に優しく、必要な皮脂を残しつつ汚れを落とすことができます。コンディショナーやトリートメントは髪に必要な水分や栄養を補給し、保湿効果を高めます。他にも、トリートメントいらずのオールインワン製品を選ぶのもよいでしょう。

最後に、日常生活での頭皮の保湿にも注意を払いましょう。スキンケアにおいても、保湿は1年を通じて重要です。たとえば、保湿成分を含む頭皮用のセラムやオイルを使用することで、頭皮の乾燥を防ぎやすくなります。

 

頭皮の乾燥対策には適切なシャンプーの使用とドライヤーを

頭皮の乾燥は、水分と油分のバランスが崩れた時に起こります。対策としては、シャンプーの回数は1~2日に1回程度を基本とし、洗浄力が強すぎないシャンプーを使用することが効果的です。また、保湿成分を含むコンディショナーやトリートメントを使うこともよいでしょう。

ドライヤーを使用する際は、頭皮に直接熱が当たらないように注意し、自然乾燥を避けることが望ましいです。さらに、生活習慣を整え、季節や環境の変化に応じたケアを行い、紫外線対策を怠らないことも大切です。

記事の監修者

崔 煌植

崔 煌植 医師

美容外科・皮膚科医

経歴
・元大手美容クリニック大型院 院長
・サラクラアズクリニック 技術指導医
・AND美容外科心斎橋院 院長
・「サイ先生の糸リフト塾」 代表・講師

所属
・韓国美容外科医学会 (KAAS)
・日本美容外科学会 (JSAS)

アンチエイジング・たるみ治療のスペシャリスト。
特にミドル世代からの支持が厚くファンも多い。
得意施術の「糸リフト」は症例件数10,000件以上(西日本 1位)、ベストショットアワードなど数々の賞を受賞。複数の美容クリニックで院長・技術指導医・監修医を兼任する傍ら、糸リフト実践セミナー講師として全国の美容ドクターの技術指導に携わる。